アメリカ英語の修辞学 その13 時系列に沿った段落構成

文章は多くの場合、時間軸にそってパラグラフー段落を展開するものです。時間や時代を前後すると、読者は理解しようするとき困惑するものです。もちろん、小説や詩歌などでは例外はありますが、一般的には時系列に沿った段落を作るべきです。この視点は日本語での文章作成でも同じです。

 日本人の思考パターンは、らせん状であるということを既に述べてきました。輪廻転生という、何度も別の身体に生まれ変わり、生と死を繰り返すというインド発祥の思想が日本人の中にもあります。そのせいでしょうが、文章に中にそうしたぐるぐると行き来する文章が登場しがちです。日本人は段落や文章の中で、行ったり来たり、前後するのは、あまり気にしないかもしれません。ですが英語の作文ではこれは御法度です。

(記事スナイパーより引用)

 あるプロセスについて記述する際の一般的な方法は、時間順、つまり時系列に沿って記述することです。書き手はプロセスの最初のステップから始め、最後のステップに到達するまで、そのステップを順番に説明していきます。このような構成は、1つの段落でも、より長いエッセイでも使用できます。事実に基づいた記述だけでなく、短編小説や長編小説といったフィクション作品も、しばしば時系列に沿って構成されます。

 写真を拡大する現像作業に関する例文が「American English Rhetoric:」にあります。その手順を示すような模範的な段落は、適切に接続詞を使うことによって読者に明確に示され、しっかりとした時系列構成の重要性を示しています。書き手が、露光と現像の手順を、まるで読者を手取り足取り導いているかのように説明している点に注目したいです。この一連の流れは、「作業を開始する」というフレーズで始まります。続いて、「次に」、「印刷工程で」、「満足したら」、「今」、「選択する」、「置く」、「それぞれ数分かかるステップで」、「滴下する」、「次に」といった接続詞が続きます。そして段落の終わりでは「最後に」という接続詞によって、プロセスの終了が告げられます。筆者のこうした丹念な書き方の工夫によって、すべての書き手や読者が望む完璧に明瞭になる文章が生まれるのです。

 子どもの童謡で人気のある「桃太郎」や「かぐや姫」の物語は、時系列の代表です。大学生も教官も時系列で文章を書いたり、説明することに心がけているはずです。科学の授業では、時間的な順序は、例えば実験過程を記述する上で当然な構成要素となるのです。歴史の授業でも、時間軸にそって史実を説明するのは当然です。本稿をもって「American English Rhetoric」で説明されている英語の修辞学の解釈は終わりとします。

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